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『ブルー・シーサイド・ドロップ』上下巻ネタバレ感想【日月ニチカ】


ブルー・シーサイド・ドロップシリーズ
2025年4月25日
MUGENUP

自然あふれる狭い港町で展開する大学生と片田舎で育つ高校生の、青春群像ストーリー



単行本の構成

上巻:
・表題作第1話~7話
・あとがき&描きおろし四コマ漫画2P
・カバー下イラスト2P

下巻:
・8話~13話
・特別収録「ロング・ディスタンス・ロマンス」
・描きおろし番外編5P
・カバーしたイラスト&あとがき2P



ネタバレ感想
過去作『ロング・ディスタンス・ロマンス』の表題作CPの前日譚。

短編は下巻に再録されています。

随分前に短編を読んだときにこの二人の関係に違和感を覚えたのですが、なるほどそういう設定だったんですね。

傷心ゲイの大学生とゲイであることを自覚したばかりの中学生の相互救済物語。

出発点の短編はすでに交際後のお話でなれそめはなく、肝心の遠距離恋愛のエピソードも断片的だったので、あまり感情移入できませんでした。

遠距離になって態度が冷たくなった年上彼氏とそれに傷つく可哀そうなDKの印象が強かったです。 

それに比べると、前日譚では恋愛に発展するまでのいきさつと日常の交流が上下巻に渡って丁寧に描かれているので、年上の清が見せる頼りなさと優しさ(包容力)が不思議な魅力となって中学生の寛太に影響を及ぼしていくのが伝わってきました。

ただ、この前日譚もお付き合い編は描かれておらず、プラトニックに友情をはぐくむ二人の様子が紡がれつつ、メインはそれぞれの悩みが日常ベースで描かれ、描きおろしでいきなり交際中となっているので少し求めていた内容とは違いました。

大学生の清が経験した友人との関係破綻、アウティング被害、家族の無理解を中学生の寛太も同じように経験していく描写が十数話に渡って描かれていく構成のため、読んでいて少ししんどかったです。

幼馴染の彼女とのエピソードが一番長く、下巻まで引っ張って描かれていたのも少しバランスが悪かったかなぁ。

前半までは彼女がダブル主役であるかのようにも映りましたが、しばらく読んでいると気づきましたね。この子にその器はないと...。

皆にスポットライトを当てる青春群像劇なら、視点を入れ替えていくのは全然かまわないのですが、この物語の友人たちはそれにふさわしい人物たちではなかったんですよね。

主人公はどう見ても清と寛太の二人だけで、他の周辺男子・女子たちはテンプレのように身勝手さが露呈していく展開にモヤモヤ。みんながみんなそんな薄情な態度とるかな、幼馴染なのに。どの子もキャラが劣化していくのが残念でした。

恋愛に突入する前の清と寛太の人情譚、寛太の家族との逸話はよかったです。

 


ブルー・シーサイド・ドロップ 上【単行本版(限定描き下ろし付き)】


ブルー・シーサイド・ドロップ 下【単行本版(Renta!限定描き下ろし付き)】


単話版 ブルー・シーサイド・ドロップ