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『城下の白鳩』ネタバレ感想【野木薫】


城下の白鳩
2020年7月29日/プランタン出版

 

異国人の薬師・エルヴェが営む薬屋に飛び込んできた傍若無人な男。 彼は宮廷で話題の詩人・ネロだった。 ひそかに彼に憧れていたエルヴェはショックを受けるが、ネロの奔放さと誇り高さに魅せられていく──。 ふたりが紡ぐ、想いの詩。 本当に、人を振り回すのが好きだな。 ──それがお前なら仕方ない。



単行本の構成
・表題作前後編
・表題作続編「コロナエ・ミルトス」前中後編
・描きおろし後日談6P
・イラスト付きあとがき1P
・単行本おまけイラスト&メッセージ2P
・カバー下イラスト2P



ネタバレ感想

商業BLデビュー作:

異国からやってきた褐色肌のクールな宮廷薬師・エルヴェ ベルニエと、王様のお気に入りで自他ともに認める稀代の吟遊詩人・ネロ イストリオ(金髪ロン毛の美形チャラ男)のお話。

薬局で仕事中のエルヴェの元にネロがふらりと現れるところから始まる物語。薬の調合など集中力を要する仕事に日々取り組むエルヴェにとって、自由気ままに話しかけてくるネロは少々迷惑な存在。

つい塩対応になるが、ネロの方はそんな態度をまるで気にせず、興味のままに訪れては猫のようにふらっと去っていく自由人。

そんな気まぐれな訪問者が、じつはエルヴェがひそかにその歌声に魅了されていた宮廷詩人イストリオだったことを知り、少なからず動揺するエルヴェだが、何度も顔を合わせるうちに徐々に打ち解け始める二人。

ちょうどそんなとき、思いがけない陰謀に巻き込まれて・・・という展開。

ストーリー重視の起承転結の構成で、多くを語らず、行間を読ませるタイプの作風。個人的には好きな作風でしたが、自分で補完しながら読まないといけないので好みが分かれるかもしれません。

BL要素はキスシーンもないプラトニックな関係で受攻不成立。お互いに好意を抱いていることは伝わってくるものの、それが恋愛感情なのかははっきりとは分からない描かれ方になっています。

とはいえ、雰囲気としてはブロマンスよりもBL寄り。 描きおろしでついに同居を始めた二人。エルヴェの態度がぐっと柔らかくなり、絆をさらに深めて仲睦まじく寄りそう二人にほっこりしました。

 


城下の白鳩【特典付き】